2012年10月18日(木)
明治大学専門職大学院 講演記録
明治大学専門職大学院 公認会計士・監査審査会常勤委
廣本 敏郎
明治大学専門職大学院 ~「公認会計士の使命と役割期待」について~
平成24年10月18日(木)に明治大学専門職大学院において、「公認会計士の使命と役割期待」というテーマで講演を行い、多数の学生の皆さんにご出席を頂きました。
講演では、まず、平成16年の審査会発足時の会長発言を取り上げ、公認会計士・監査審査会の業務について紹介しました。続いて、監査監視機関としての審査会は、日本公認会計士協会が監査事務所に対して実施するレビューを前提に審査及び検査を実施しているということをわかりやすく概要図で説明しました。一方、試験実施機関としての審査会について、概要図を用いて説明するとともに、公認会計士試験の概要についても説明をしました。
次に、公認会計士の使命について、公認会計士法の条文を示し説明をしました。また、会計の専門家としての任務について、市場経済の制度、企業の行動原理、会計による企業活動の可視化を通して説明をしました。さらに、監査の専門家としての任務について、財務諸表の信頼性確保のための監査の必要性、会計監査のフレームワークについて説明した後、監査は、監査の誠実性と品質に対する信頼があってはじめて、有用性を発揮できるものであるため、経営者、監査委員会、規制当局、一般市民を含む利用者の相互作用が重要である旨を説明しました。そして、公認会計士が果たすべき任務の基礎にある市場経済について、アダム・スミス、マーシャルの経済学から、市場経済は自分勝手の世界ではないと説明しました。
最後に、監査の世界や企業経営の世界において学生の皆さんに期待することを述べ、公認会計士試験にチャレンジし、現代のグローバル化、複雑化した経済社会において極めて重要な会計、監査の知識を身に付け、我が国経済の健全な発展のために幅広くご活躍して欲しい旨を付言して、講演を締めくくりました。
【講演の主な内容】
テーマ:「公認会計士の使命と役割期待」
- 公認会計士・監査審査会の紹介
- 公認会計士の使命
- 会計の専門家としての任務
- 監査の専門家としての任務
- 市場経済は何でもありの世界か?